白い人に導かれ、ゲティ・センターに行きました。ロサンゼルスを見下ろす丘の上に建つこの広大な美術館は、一人の石油王が残した遺産からできているというではないですか。駐車場代を除けば入場料は無料というのも太っ腹。石油王に対する感謝と羨望の思いが複雑に交錯します。
駐車場から美術館までは徒歩、あるいはこの無印良品の冷蔵庫のようなケーブルカーで向かいます。
展示は大きく4つの建物にて行われています。企画展もあり、この時はテオドール・ルソーによる風景画を集めた『Unruly Nature』、ロバート・メイプルソープの写真展『The Perfect Medium』など、いくつも行われていました。前者については、この人の描く木々の暗さがとても気に入りました。後者については、パティ・スミスのアルバムのジャケを撮った人というくらいの知識でしたが、黒人男性をモデルにした一連の作品のパワーが圧倒的で強い衝撃を受けました。
常設展のコレクションも、絵画から彫刻、写真、絨毯や家具まで、とにかく幅広く膨大です。マネだのモネだのゴッホだの有名な名前が頻繁に登場します。そして自由に写真も撮れます。
といって気に入ったものを撮ってみても、見たままの色合いにはなかなかな写らないものです。これはルノワールの「La Promenade」。幅広く洋画を見ることができ、今まで興味のなかったような絵も、実は好きだったんだなと新たな発見ができるのが楽しいです。
絵の下の岩のりの化け物みたいなのがサイドテーブルというから驚きです。使用感は悪そうですね。
絨毯のコレクションも圧巻でした。手仕事の極みですね。
広すぎて足が疲れてしまいます。庭園や芝生もあるのでゆったりと休憩することもできますが、この日も40℃超えでしたので、外は外で大変です。
暗くなれば夜景も綺麗だそうです。夕日を待つのもいいでしょう。1日かけてゆったりと過ごすのにはぴったりの場所でした。