せっかく東京でリチャード・オーウェンのイグアノドンを見たことだし、さらに恐竜にふれ合おうと福井に向かいました。GW中日のこの日はあいにくの雨でしたが、宿のお兄さんがくれたビニ傘に大いに助けられました。福井駅からえちぜん鉄道に揺られること1時間弱、勝山に到着。
福井県立恐竜博物館にきました。実はずっと来たかった夢の場所なのです。まずは最下層にくだり、上りながら展示を見ていくという作りです。黒田紀章氏設計とのこと。外から見るとモスラの卵のようなドームがメインの展示室です。
40体以上の全身骨格が並ぶ夢のような場所でため息が出ます。嘘か誠か、世界三大恐竜博物館のひとつとのことです。
さて、なぜ福井にこんなに大きな恐竜博物館があるかというと、この勝山市の手取層群が恐竜の名産地であるためです。これは肉食恐竜としては日本で初めて全身骨格が見つかったというフクイラプトル・キタダニエンシス。
こちらはフクイサウルス・テトリエンシス。
さらに推定10mになる竜盤目フクイティタン・ニッポネンシスなど、これまで5種もの福井産恐竜が記載されているそうです。白亜紀前期、この辺りは河川近くの湿地帯のような場所だったのではないかと考えられています。日本の恐竜について丁寧な展示があるのはとてもよかったです。考えていたよりもいろいろな場所から恐竜の発見があるのですね。
世界各地からも恐竜が集まっており、鳥盤目と竜盤目に分けられて展示がされていました。このカマラサウルスの一種はワイオミングで見つかった実物の骨。「スーパーサウルスはもっとでかいんだ」と近くにいた子供が叫んでいました。僕もきっと同じことを言ったでしょう。
スター恐竜と言えるものがすべていたのはすごかった。角竜、鎧竜はかつて大好きだったものです。
今回大変気に入ったシノサウルス。
むかわ竜のニュースの後では、鳥脚類のみなさんがことさら愛おしく感じられたりもします。それにしても全部見るのは大変な量です。
始祖鳥化石のレプリカは各種取り揃えてありほぼすべて見れてしまうのは面白かったです。東京の本物に続き、2日ぶりのロンドン標本。
恐竜に止まらず、展示はまだまだ続きます。すごい物量で、1日では飽きないでしょう。展示内容はむちゃくちゃ真面目なところはとても好感が持てました。連休を外した落ち着いた時期にまた来たい…何しろミュージアムショップがすし詰めで買い物を諦めるほどだったので…。
さて、福井駅に戻りましょう。駅の「あみだそば」で食べた越前おろしそばははっとするほど美味しかったし、お土産の焼き鯖寿司もすぐなくなってしまったし、福井も食事の美味しいいいところですね。この後は鈍行で名古屋まで抜け、帰路についたのでした。