京都一周トレイルのいいとこ取り 2日目

京都一周トレイルつまみ食い2日目の朝は、新緑をくぐる始発の叡山電鉄から始まる。

やってきたのは鞍馬。しかし早くもトレイルは無視し、鞍馬寺から貴船神社まで山を抜けることにした。

鞍馬は小学生の頃に来たことがある。妖怪と牛若丸が好きだったので、親に無理を行って連れてきてもらったのだ。当時購入した天狗の面はいまだ実家の自室の壁に掛けられているし、鞍馬の食堂で初めて食べた山くらげにいたく感激したものだ。

当時本堂まで行ったのだったか全く覚えていないが、九十九折参道を通って本堂金堂まで行こう。


本堂には、肩に力の入った阿吽の「虎」がいる。

本堂の裏手、奥の院参道を下っていくと貴船に抜けることができる。

背比べ石や義経堂など、義経ゆかりのスポットを抜けると魔王殿がある。650万年前に金星から飛来したという護法魔王尊が祀られているんだとか。スピリチュアルエネルギーが満ちているそうだが、それはともかく静かな場所だ。

この森では科学教育もしっかりしている。

山を下り西門から出ればすぐに貴船神社だ。8時を回ったくらいの時間帯だと人もおらず、プロモーションっぽい写真が撮れる。

貴船神社は絵馬の発祥地だという。水神を祀る貴船神社には、旱魃の際には黒馬を、長雨の際には白馬をそれぞれ天皇が奉納しており、のちに生きた馬に変えて板に馬の絵を描き納めていたのが由来だそうだ。縁結びでも丑の刻参りでも有名とのことでなかなか大変だ。

『リバー、流れないでよ』の舞台だと感動しつつ、叡電の貴船口駅に向かう。

貴船口あたりからトレイル・北山東部コースに入ることができるのだが、それもすっ飛ばし、一度街の方まで戻る。出町柳からバスを乗り継ぎ高雄まで向かい、西山コースを10kmほど歩いて嵐山に抜けようという算段だ。しかし高雄までのバスは途中で金閣あたりに寄るということもありとんでもない混雑だ。みなさん金閣で降りるかと思いきや、高雄まで行く人も結構いた。


11時ごろ高雄のバス停に到着。紅葉の名所であり、川床もある。

ここからしばらくは清滝川沿いの渓谷を歩く。天気に恵まれたこともあってめちゃくちゃ気持ち良い。多少の岩場はあるとはいえ、道はずっと平坦だ。


もうずっとこんな感じだ。清らかなせせらぎが心を洗う。最高のハイキングコースである。


日のあたる岩場に腰掛け昼食をとる。透き通った水を見ているだけで充実感が湧いてくる。満員バスのおかげでおにぎりがぺたんこになっていたが、それも全く気にならない。

しかし悲しいことに渓谷沿いの道は終わり、クネクネとした車道の登りとなる。脇にせせらぎがないと途端に暑く、少しの距離なのに大変に苦しい。

たまに木々の切れ間から、先ほどの清滝川が合流する桂川、保津峡が見下ろせる。

宮内庁の看板が出てきてびっくりしたが、嵯峨天皇の墓があるようだ。

薄暗い道をしばらく行くと、突然きれいな街に出る。ここからは観光地、嵯峨・嵐山地区だ。


穏やかな渓谷にしばらくいたので、人混みに心が追いつかない。14時ごろ、いそいそと嵐山駅から電車に乗り、この日の行程は終了。たった2日間、全体の20%も歩いていないが、京都一周トレイルの魅力を垣間見ることができた。続きはまたいつの日か。