黒豆海苔巻

主に北海道で散歩してるブログ

京都一周トレイルのいいとこ取り 1日目

 去年のGWの話であるが、京都一周トレイルをいいとこ取りして歩いた。奥さんの用事での京都訪問だったので昼間は身が空く。その間にハイクしてみるのもよかろうと思ったのだ。連休の京都の混雑を避けることもできるだろうし。

 京都一周トレイルを知るきっかけは、旅雑誌『SAUNTER』の記事。京都市街を取り囲むような約84kmのコースと、京北地域にある約50kmのコースとからなる。山や渓谷、神社仏閣も巡るようなバラエティに富んだ道が楽しそうに見えた。ハイクに充てられるのは2日間。全行程を歩き切るのはもちろん不可能。京都トレイルガイド協会発行のマップと睨めっこし、交通を確保できるつまみ食いルートを計画した。

 1日目は、東山コースの途中である蹴上から比叡山山頂までの15km弱を歩こう。地下鉄の蹴上駅に着いたのは5:30を少し回った頃。この辺りは琵琶湖疏水の関連施設が多く、そのひとつ、蹴上インクラインの鉄路をくぐる「ねじりまんぽ」が今日のスタート地点だ。

 と言いつつ、早速コースを外れて南禅寺に立ち寄った。立派な三門に気圧される。早朝の寺院に人は少なく、静かで厳かな雰囲気に身が締まる。

 撮影スポットとしても有名な水道橋。この裏の山道に入って、大日山・大文字山に続くトレイルに復帰しよう。

 祠も点在する山道はまだ暗く、恐ろしげな雰囲気すら発していた。凶暴なサルに注意するようにという張り紙がいたるところにあり気が気でない。なにやらガサガサとした音に驚きそちらを見ると、ちょっとした谷間を挟んだ向こう側に大きなイノシシがおりギョッとする。足早に抜け、少しひらけた七福思案処に出たところでようやくひと心地つく。この七福思案処は様々な道が交差するところなので、案内をよく確認して道を選ぶ必要がある。

 ここからはぐいぐい山を登る。時折、木々の切れ間から京都の街が見下ろせる。

 いつの間にやら大日山を通り抜けていた。広い林道を横切る頃には、犬の散歩がてら歩いている人も見かけるようになる。市民の山なのだな。

 トレイルは大文字山の山頂には至らず街に下る道となる。でもせっかくなので、山頂まで行って、送り火の火床を見て下っていこう。7時には大文字山の山頂に着く。毎日のように登っているんだろうと思われる方々がベンチで談笑していた。

 山頂から少し進んだ急斜面が大文字焼きの舞台だ。「大」の字型に火床が並べられている。見晴らしがよく、少し休憩する。

 「大」のはらいを辿って一度下山し、またトレイルと合流する。銀閣寺に抜ける道もあったようだが、哲学の道の方に出ることにした。

 新緑の眩しい静かな道行だ。

 住宅地を抜け、ここから再び山に入り、比叡山を目指す。こうした標識をチェックポイントにできるのはありがたい。

 ハプテスト病院の脇から大山祗神社に抜けたら山だ。北海道とはまた違う感じの熊出没注意看板に慄く。

 山道を道なりに揚々と進む。すると見慣れた社が見えてくる。先ほど通ってきた大山祗神社ではないか。化かされたかと思って地図を見直すと、どうやら途中で廃道の方に入り込んで、ぐるりと一回りしてきたようである。普通に道迷いをしていて、冷や汗が出る。

 少し休憩して頭を冷やし、気を引き締めて再び山に入る。先ほど道を間違えた白幽子旧跡のあたりで、同じく廃道の方に入ったらしきおじさんから「どっちですかね」と声をかけられる。慎重を期してコンパスと地図を比べ、左に折れる道を入っていく。どうやら今度は間違いなさそうだ。

 ここからしばらくはひたすら山道だ。瓜生山、白鳥山といくつかの低山を辿る。

 比叡山に近づくにつれ杉林が優勢となってくる。

 ここも修行の道だったのかなと思いながらぐいぐい標高を上げていく。

 11:30ごろ、ついにHIEIZANのロープウェー駅に着く。トレイルとしての今日の目的地だ。

 北東方向の山地が眩しい。

 手入れが行き届いた浄土院。

 比叡山は思ったより広く、行ったり来たりで見回るには足が疲れすぎていた。北海道ではまだ山での足ならしはしていないしね…。三条京阪まで行くバスがちょうど出るというので、観光は切り上げ、宿へと戻ることにしよう。

 滋賀側の琵琶湖を見下ろしながらバスに揺られ、京都一周トレイルの1日目は終了したのであった。