おたる水族館へ。2年ぶりの入場。
なんといってもここは海獣がすごいんです。
養殖場のごとく広がる海獣公園。すでにワイルド。ここにアザラシ5種、トド、セイウチがいらっしゃる。
特にワイルドなのがトドのショー。4頭同時逆立ちもさることながら、メインイベントが6頭同時ダイブというのが熱血マンガ的なワイルドさ。
かつて、飼育されていたメスのトドを狙い、野生のオスがいつの間にやらプールに入り込み、そのまま居座ったというエピソードも、くらくらするほどワイルドです。
波が高いとこんなんになってしまうらしい。ワイルド。これはトドも入ってくるわ。
エサをくれと、ばしばし水面をたたくゼニガタアザラシ。このアザラシにしたって、波が高い時に脱走、数週後に勝手に戻るという不良高校生みたいなワイルドエピソードをお持ちなのです。
ペンギンのショーも秀逸でした。飼育員さんの指示などほとんど無視、参加するのはせいぜい3羽、違う種目に勝手に移る、バケツの中身のご褒美を貪るの傍若無人。飼育員さんをほとほと振り回し、圧巻の爆笑ステージを展開。この人間に媚ない姿勢がワイルドです。
イトウやオヒョウといった、北の大型魚のワイルドさにも心躍ります。北海道を囲む海の荒々しさや暗さを、隠すことなく展示していることが本当に素晴らしいと感じました。
「ワイルドだろお?」
ネズミイルカは日本での分布がはっきりしませんが、北海道大学との協力で飼育が実現されているそう。日本で飼育個体がみられるのはここだけ。これも、おたる水族館の大きな特色でしょうか。
セイウチ舎の前の壁には、お客さんが描いた様々な鰭脚類。その中に突如として現れる犯罪のにおい。お客さんもフリーダムでワイルド。全てを包み込む、おたる水族館の懐の深さをしみじみと感じた一日でした。