宮島沼へマガンを見に行きました。
まずは「ねぐら立ち」を観察に。
夜明け前の沼には、いっぱいにマガンとハクチョウ。きゃはきゃはと鳴き声が響きます。観察小屋の近くにしゃがんで、夜明けを待ちます。
見ていると、たまーに沼に「朝帰り」してくるやつもいるのが面白い。
ちょこちょこ飛んでいく小集団もありましたが、空にすこし赤みも差してきた4:45に、ついにその瞬間が!
わっと大きな羽音とともに、ガンが空一面に広がります。地面が揺れるかのような感覚、あまりの迫力に圧倒されます。ファインダーなんて覗いてられるかと、マガンの大群を見渡しながら、カメラを適当な方向に向けて、適当にシャッターを切ります。
これからこの数万羽のマガンが、近隣の田畑でご飯を食べるわけです。
次はマガンが沼に戻る、「ねぐら入り」を見たいなあ…。
というわけで、翌週もう一度宮島沼へ。あれ、真昼間なのにたくさんガンがいるぞ。
だいぶ暖かくなって、マガンは昼間も沼にもどってくるのだとか。この日の最高気温も24℃と、暑いくらいでした。現時点のマガンの飛来数は42,000羽か。
「ねぐら入り」の夕暮れ時まで時間があるので、宮島沼のフットパスコースを散策に。長く続く畦道を進む、気持ちの良い道のりです。
歩いているうちにも、沼からはマガンが続々と飛びたち、頭上を通過していきます。昼休みを挟んで、また餌場に戻るのでしょう。
畦道に座り、真上を通るマガンをゆっくり観察します。印象的なのはその羽音。ヴィーヴィーと空気を震わせるような低音を響かせます。
ひとしきり観察して、さらにルートを進みます。
アオジの色があまりに鮮やかで目を引きます。畑ではヒバリが縄張りを主張して高く飛び上がります。ムクドリもたくさん見かけました。
石狩川の方から、きゃらきゃらと声が聞こえます。鳥が集まっているのでしょうか。
水たまりにたくさんの卵!カエルでした。もう春だなあと気持ちが浮き立ちます。
夕方、沼に戻ると、あれだけいたマガンの姿がありません。日がだんだんと沈んでいきます。
日が落ちようとするにつれ、次々とガンが戻ってきます。すっからかんだった水面がだんだんと埋まっていきます。夕日の前を、ガンのシルエットが何度も何度も横切っていきます。
「ねぐら入り」は、朝の「ねぐら立ち」の様なダイナミックさとは違う、ゆったりとした美しい景観でした。地べたにあぐらをかいて、心ゆくまでその雰囲気に身を任せていました。