ロサンゼルスの自然史博物館にやってきました。1913年開館とのことで、かなり歴史のある博物館です。
入り口にいるのはトリケラトプスとティラノサウルスです。ワクワクしますね。恐竜骨格に誘われ、Dinosaur Hallから巡っていきます。
こちらにもトリケラトプスが。これは2つの州の計4箇所から発掘された骨を合体させたものとのこと。顔がえらくシュッとしているのは潰れたためでしょうか…?
奥にいるのはマメンチサウルス。かつては推測で作られていた頭骨が乗っかっていたそうですが、マメンチサウルス自身の頭骨が見つかってからはそれに準じた頭骨に乗せ替えられたとのこと。新旧頭骨模型も展示されており、昔馴染みの常連客へのケアもバッチリです。
中二階からは吊り下げられた魚竜を見ることができます。これは66百年前にカリフォルニアあたりを泳いでいたというプロトサウルス。
おなじく海に生息した首長竜では面白い化石がありました。なんと胎児(というほどまでしっかりした形ではないですが)を抱えています。首長竜は胎生だったのです。確かに、広い海洋ではえら呼吸でもない生き物が卵生というのは考えにくいものです。
さらに進むとティラノサウルスの大盤振る舞いです。成長段階の異なる3体が同時展示されているのです。
「こっちにティラノサウルスの脳みその模型があるのよ〜」とスタッフのおばさんが案内してくれます。「すごい小さいでしょ〜、匂い嗅ぐくらいしかやることなかったのよ」と言っていましたが本当でしょうか。ところで館内にはこのような解説員がたくさんおり、なんでも教えてくれます。この人たちが着ていた博物館Tシャツが欲しかったのですが、販売されていませんでした…。
これまたおててが小さなカルノタウルスや、ステゴサウルスに襲いかかるアロサウルスなど、肉食恐竜はかっこいいなあ。
化石のクリーニング作業も常時公開されているようです。夢の空間だなあ…。
恐竜の時代を超えると、哺乳類のコーナーでした。チーターに追われるチーター(骨)。
アメリカマストドンを始め、越滅した哺乳類の骨格がみっしりと展示されています。
優しさがにじみ出る、ナマケモノの仲間。
絶滅が危ぶまれる現生種代表としてコマッコウも名を連ねていました。
骨格以外のもう一つの見所が、哺乳類の剥製でしょう。北アメリカの哺乳類で2展示室、アフリカの哺乳類で1展示室があります。
ムースです。1種ごとに区画が分けられ、それぞれの生息環境を再現した中に剥製が置かれています。四角い窓越しに見る剥製は、まるで絵画のようです。
見れば見るほど絵画的です。「剥製で絵を描いてやろう」という貴族の遊びじゃないだろうか。
とはいえ、北アメリカの環境・哺乳類の多様さを思い知らされます。
アフリカの方はより幻想的な絵画的世界が広がっていましたが、ゾウやチンパンジー、ゴリラの剥製など、コレクションは多岐に渡ります。
鳥類のコーナーもかなり大きく取られていました。世界の鳥の剥製だけでなく、鳥の能力を学習する体験型の展示や、森や砂漠、湿地といった生息環境の再現もありました。湿地を再現した場所の水たまりにまで小銭が投げ入れられていたのはどんなご利益を期待してのものでしょう。
Urban Birdsという、ジオラマに鳥のキャラクターを配置した意図不明の展示には、日本を代表してガッツ星人がいました。
このほか、インカやマヤの遺跡や、カリフォルニアの近代史、鉱物など、やや雑多ですが様々な展示が目白押しでした。建物自体の歴史も古く、素敵な内装でした。