ニューポートビーチに来ました。車で1時間以内の範囲でこんなビーチがたくさんあり、浜辺で本など読むのは最高の気分です。ここでは海水浴のほか、釣りやサーフィンに興じる人がたくさんいました。
今日の目的はホエールウォッチングです。ロサンゼルス郡・オレンジ郡の沿岸には、冬はコククジラ、夏はザトウクジラやシロナガスクジラが来ることで有名です。それほど沖に出なくても、水深がぐっと深くなり、格好の餌場になるとのことです。
ニューポートビーチからも2時間ちょっとのウォッチング船がいくつも出ています。今回はホテルに置いてあったクーポンを使い、Davey's Lockerが運行する船を、通常36ドルのところを半額で予約し利用しました。
予定の12時をやや過ぎてから出航。ヨットが数多く停泊する港内を進みます。海風は心地よく、視程も悪くありません。
ここでも港の出口のブイにはカリフォルニアアシカがひしめいています。ちょっかいを出す個人のヨットを疎ましそうに見ています。
沖に出るとすぐにマイルカに遭遇。といっても、索餌してそうな低速遊泳の群れに船が突っ込んでいったのですけど…。それでも船に並走するなど、遊んでくれました。
ひねりを加えたジャンプを繰り返しています。
本当に近くまで寄ります。20頭ほどの群れを2つほど通過し、船はさらに沖へと進みます。
ここからしばらく、鯨類の姿は見られなくなります。朝一番の便でシロナガスクジラが見えたという航路を進むのですが、気配もありません。空にはだんだん雲が広がってきました。
時間はすでに13時半、そろそろ戻るのかと思われた時、「ブロウだ!」と船長が叫びました。はるか先を見ると、水平線間際に高く一直線に上がる噴気、長く青白い背中が肉眼で辛うじて見えます。もしやシロナガスクジラでは…?
船はスピードを上げてそちらに向かいます。どうやら潜水してしまったようです。「だいたい20分くらいで出てくる。みんな各々で全方位を見て探してくれ」というお達しで、乗客みんなが目を皿にしていると、船の後方でまた噴気が上がりました。
間違いなくシロナガスクジラで、歓声が起こります。
何度か呼吸を繰り返すうちに、徐々に近づいてきました。ごく一部の背中しか見えませんが、現在の地球上で最大の動物であることはよくわかります。
鼻のだいぶ後ろにようやく背びれが現れます。背びれの周りに付くのはコバンザメのようなものでしょうか。
最後は高く尾を上げ、またも深くへと潜水していきました。僕にとっては2度目のシロナガスクジラの目撃、前回は一呼吸分だけだったのに比べ、今回はかなり長く観察ができました。
直近の目撃報告から、ザトウクジラが見れるんだろうと思っていたので、この展開は嬉しい限りです。これで運を使い果たしたのではないかと心配ではありますが。