明治大学博物館で開かれていた特別展『見えているのに見えていない!立体錯視の最前線』に行ってきました。
立体錯視の系統樹。いわゆる「だまし絵」を立体で再現するだけにとどまらない発展を見せていることがわかります。
立体錯視は、視覚が二次元の広がりとして世界を認識することを利用しています。例えば、立方体を使っても円柱を使っても同じシルエットを写し出すことができるように、与えられた二次元画像を作り出す立体は複数個存在しているのです。
これは真ん中に向かって落ち込んでいるように見えると思います。しかし実際には真ん中が盛り上がっているため、ボールなどを置くと外に外にと転がっていきます。
現地で実際に見ると、真ん中が落ち込んでいるようには見えませんでした…。影のでき方なのか、真ん中が盛り上がっていると容易に認識できるのです。しかしひとたび写真に撮った画像にしてしまえば、もはやどうあがいても凹んでいるようにしか見えません。斜め横から撮ってみてもそうです。
これは逆に凹んでいる立体。二次元的な認識を補強するため、スマートフォン越しに見てほしいとした展示は斬新です。
鏡を使った錯視は、むちゃくちゃ脳が混乱します。他の立体のように画面越しで見なくても明らかにおかしいのです。
いろんな角度から見て謎解きしてみるよりありません。
どの作品も面白く、仕掛けに気づく過程がとても楽しい展示でした。