日本人搭乗率が高かったというスペースシャトル・エンデバー。その実物がロサンゼルスにあります。
ダウンタウンにあるCalifornia Science Centerに行きました。うっかり木に囲まれた側面を撮ってしまいましたが、これがその建物です。珍しくやや雨模様の休日ということもあってか、たくさんの見学者がいました。
エンデバーへ至る道のりは決して短くありません。まずはスペースシャトルについての解説コーナーから。手前に見えるコーンは、スペースシャトルの先端カバーです。
シャトルのタイヤです。思ったよりだいぶ小さめのミシュランタイヤ。手前の2つは触ることができ、ビリケンさんのごとくツルテカです。
トイレ!紹介映像ではスターウォーズOPのごとく「宇宙に残る謎…それはトイレである」などと重々しく流れるため、思わず吹き出します。確かに死活問題。アポロなどの頃に比べてはるかに快適に使えるようになったことがわかります。
このほか、管制室の再現や、船内のキッチン(?)などが展示されており、子供達のみならず、そのTシャツから「ナルト」のうちは一族と伺えるおじさんまでが大興奮でした。
エンデバーは1992年から2011年までに計25回の飛行を行っています。各飛行の乗組員が写真で紹介されていました。日本人初のシャトル搭乗者である毛利衛さんは、エンデバーで2回宇宙に行きました。僕が子供の頃、ドラえもんの学習漫画なんかにも毛利さんが出てきていて、本当にヒーローのような存在だったことを覚えています。
若田さんが2回、土井さんが1回搭乗しており、日本人にもなじみ深い機体です。ところで搭乗員集合写真の背景はいつからか合成になり、打ち上げ風景から果ては宇宙空間へとどんどん壮大になっていくのはどうしたことでしょう。
そして、引退後のエンデバーがどのようにここまで運ばれたか、ドキュメンタリー映像を見ます。エンデバーは2012年にやってきました。
参考映像を。ジェット機の上にシャトルを乗せてロサンゼルス空港に運んだ後、陸路をゆるゆると進みます。なんでこんな狭い住宅街をわざわざ…と思いたくなる経路ですが、切れる枝は切り、電線は一時的に外して移動させます。沿道にずらりと人がいて、エンデバーを歓迎しているのが微笑ましい。結局陸路を約90時間かけて、無事到着しました。
さて、その輸送費はというと…。
19億ドル!本体の譲渡代とか入ってるのかも知れませんが、えらいことです。そしてこんな金額まで展示してしまうとは…。
ついにカリフォルニアにたどり着いたエンデバー。実物を見るぞという気持ちがぐんと上がりますが、機体の展示は別棟とのこと。ぞろぞろと列をなして階段を下り、別棟に向かいます。
そしてついに実機と対面!でかい!かっこいい!と馬鹿みたいな感想しか出ませんが、事実だからしょうがない。
表面のパネル一つ一つに位置指定のためか番号が振られてることや、焦げたような汚れがあるのなんかは、間近で見てこそときめくポイントではないでしょうか。
良い…。いつまでも夢の乗り物ですね。
このほか宇宙関係ではアポロの帰還船なんかがあり、また水槽もあって生き物の展示もあります。基本的にはゲームなどを通じて環境工学に近い分野を学ぶ施設でした。日本科学未来館のような感じです。波を起こして遊んだりしながら、丸1日楽しめる施設でした。